戦国時代の「秋」
戦国時代、日本の全国各地で戦いが繰り広げられていました。しかし、秋は戦をしませんでした。理由は「稲刈りの時期」だからです。だから、秋は戦をせず、稲刈りに集中するのです。当時、戦を指揮する大名や武将の配下の戦闘員は農民でした。当然、農民は主に田畑で仕事をするのがメインでした。
なので秋に戦をおこしたくても農民を動員することが出来なければ戦は出来ません。
この常識を覆した男がいました。尾張(名古屋市)の織田信長です。彼は、戦闘要員で主力を担っていた農民に変わり、「傭兵」を主力に置き換えたのです。現在の自衛隊のようなものです。
つまり、戦をするためだけの職業軍人を雇って、戦をする考えを思いついたのです。農民には農業に専念させて、戦は傭兵ですることにより、春・夏・秋・冬のいつでも好きな時期に戦を仕掛けることが出来るようになりました。織田信長の軍隊が他国の大名の領地で貴重な稲刈りをしている最中にも戦争を仕掛けて来るので他国の農民たちは稲刈りを中断したり、中止したりして戦に駆り出されることになります。その結果、農民は疲弊し、大名の主な収入であった「米」が手に入らなくなり、その国の経済が疲弊してしまい、結果その国が亡びるという結果になるのです。この仕組みを使って、織田信長は領地を拡大させ、天下統一を目指したのでした。
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