障害者の雇用率制度については国が障害者雇用の拡大と質の向上のために雇用対策を推進しているというが、果たしてうまくいっているのだろうかと最近少し疑問に感じています。
障害者雇用率制度は企業に対し、法で定めた一定割合の障害者雇用を義務付ける制度です。
簡単に書くと50人以上の企業は、常用労働者数の2%の障害者雇用が義務付けられます。
これが不足な場合は一人につき月額5万円の「障害者雇用納付金」を納めればならず、逆に採用すると調整金の支給や助成金などメリットもいろいろございます。
そう言えば以前私もメンバーさんの親御さんから「国からお金が出るから子供を正社員にしなさい!」なんて迫られたこともありました^^;
メンバーさんも社員なんですけどね…
当時は社員50名もいないし対象外だし(苦笑)
横道に逸れましたが本題に入ります。
このような記事を書こうと思ったのは理由があります。
最近、「障害者雇用率制度があるから」「法定雇用率があるから」といった理由で
「障害者を雇わなければならない」という話を耳にするからです。
もちろん法律ですので守らなければなりませんが、そもそも企業で社員を雇用する目的とはなんでしょうか。
必要ですからですよね。
もしくは
育てたいからですよね。
ですがこのロジックからいくと必要じゃなくてもルールだから雇用することになります。
確かに障害者雇用の増加は嬉しいことです。ありがたいことです。
しかしながら必要じゃないのに上記の理由で雇用された方はその会社でどのように受け入れられてどのように過ごすのでしょうか。
障害者雇用率制度で一般企業から採用されて勤めたが、居心地が悪くて辞められた方がウチに来られたことがありました。
その方は当然障害者雇用の背景もご存知です。
聞くと、みんな笑顔で接してくれてはいるが会社の空気がなんとなく採用されてなんだか申し訳ないような、感謝しなさいよ的な雰囲気がありありであり、その為に会社の役に立とうと頑張ろうとすると「いいのよ、いいのよ」と言われ、なんだか腫れ物に触る様な感じで対応されていたとのこと。
これじゃあ居心地も良くないでしょうね。
分かります。
ありがちです。
経営層から配属部署の担当者まで、その方の雇用目的が「障害者雇用率制度があるから雇用した」と伝わっているのなら当然そうなります。
必要じゃないのに雇用されているひとつの悲しい事例ですね。
ですがこのケース、結構多いんじゃないでしょうか。
一方、雇用される側も必要とされる人間にならないといけないと思います。
仕事に対する情熱、お客様や周りに対する感謝の気持ち、仕事における技術スキルが伴ってはじめて雇用側とwinwinの関係が保てるはずです。
やはり本質は本質なんです。
カムラックではそういう思いのメンバーを一人でも多く育て、周りから、企業から、社会から必要とされる人材の育成に励みたいと強く思った次第でした。
上記、移行支援バナーは、移行支援事業所の利用者が制作しました。